P10 最初の出会い "母と妻と女の間で・・・" 留学時代・出会い青春編

P10 最初の出会い ”母と妻と女の狭間(はざま)で・・・” 留学時代・出会い青春編

街男

P10

 アメリカに来て一週間、
ホストファミリーもいい人達ばかりで、
ほんとに来て良かったと実感。

ホストファミリーは、
お父さん、お母さん、子供が男の子三人。

 一番上は小学校の三年生。
次が、4歳、で、最後が6ヶ月。
みんな仲良しな様子で良かった。

 お父さんから逃げようと思った留学だけど、
ちょっとだけ、お父さんに感謝。
ま、お金も貸してもらったしね。

「卒業して就職したら、しっかり返して
もらうからな!」

 だって。
それでも、ほんとにアメリカに来てよかった。

 学校が始まるのは来週から。
それまでは、アメリカの生活に慣れることと、
学校の準備。

 理由はどうあれ、せっかくアメリカに
来たんだから、しっかり勉強して、
こっちで就職しなくちゃ。
〈一回日本に帰ったら、二度と戻れないかも?〉
だからね。

 さっそく、学校に行って見ようと思ったけど、
私のホストファミリーの家から学校まで、
20kmくらい。

 初めの契約では、

「ホストファミリーは学校の近くです」

 近いって、イメージ的に歩いていける
距離なのに、ちっとも近くない。
 
 だって、アメリカに来たばかりで、
車も自転車もない。

 だいたい、免許持ってなかったしね。

 車で10分なんて、とてもじゃないけど、
歩いて学校には行けないよね。
 
 それとも、やっぱりアメリカは大きいから、
20kmは近いって言うのかな?

 歩いて学校に行けないことを、
ホストのお父さんに言うと、

「だいじょうぶ、ちゃんと送り迎えするから!」

 だって。

 それって普通、だいじょぶって言わない
でしょ?

 でも、どうやら長男君も大学の近くの
小学校に行っていて、それと一緒に
送り迎えしてくれるって。

 それじゃあ、ってことでさっそく、
学校に送ってもらうことにした。

 学校は、塀とかはなくて、
すっかり街の一部って感じ。

 たくさんの緑に囲まれてて、なんだか、
森のなかのお城みたいだった。

 それを見た時の感動は、
20年以上経った今でも、目を閉じると、
目の前に浮かんでくるぐらい!

 そんな、感動に浸っていると、
目の前を日本人らしい男の子が横切った。

 なんだか、眉間にしわを寄せて、
無愛想で感じが悪い。

 私は、ここに来て初めて会った日本人
だったし(たぶん日本人だと思った)、
初めて学校を見た興奮も手伝って、
その人に、駆け寄って思わずhugしそう
になるのを必死に我慢しながら、
精一杯の笑顔で笑いかけた。

 当然、その人も笑顔で返してくれると
思ったから、その後、いろいろ質問しよう
と思ってた。

 そしたら、笑顔どころか完全無視。
こっちを、まったく向かずに、歩き去った。

 それには、かなりムカついた。
アメリカに来てから出会った人達は
みんな良い人ばかりだったから、
まさか無視されるなんて思いもよらな
かった。

 でも、
〈もしかしたら、日本人じゃなかったのかな?〉
 そう考えなおして、その日はホストファミリー
に帰った。

 それが、あさひの第一印象だった。

もう最悪!

image©“Nicolas Alejandro Street Photography”

written by 透明[とうめい] ゆき

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11月 1st, 2015 by