P37 あ、あさひが図書館から "母と妻と女の狭間で"

P37 あ、あさひが図書館から ”母と妻と女の狭間で”

中華街

 中に入ると、一番最初に目に飛び込んで来たのは、
痛いほどの、赤と金の壁の模様だった。

「これって明らかにチャイニーズだ!」

 それが私の印象だったけど、それはみんなも同意見だったみたい。
チャイニーズとは言っても、チャーハンやラーメンはあったから、
まあ、日本食の一種ってことでみんなで納得。
私はチャーハンと春巻き、寧子がラーメン、
ミチ君がラーメンとシュウマイって感じで
しっかり食べた。

 「美味しかったけど、
なんか、チャイニーズだったよねー?」

 って、私が言うと、

 「そうそう、日本の感覚だと、
日本食って言うと、和食。
ご飯とお味噌汁だもんね」

 それが寧子。

 他のみんなも、みんな同じ意見で、

「期待が大きかったから、
なんかよけいに和食が食べたくなっちゃったね」

 って、ミチ君が言った。
そしたら、寧子が、

「わかったよ、今度は私が作ってあげるよ」

 って。
よくよく聞いてみると、婚約者がいる手前、
花嫁修業に、1年前から料理学校に通ってて、
料理の腕前は、かなりのもんだったんだよ。

「へ~、やっぱり婚約者がいると違うね~」

 私が言うと照れながら、

「そんな事ないよ~」

 って、真っ赤になりながら答えた。
そんなことを話しながら家に帰る途中で、
図書館から出てきたあさひを見つけた。

〈あ、もうすぐ23時なのに、まだ図書館にいたんだ〉

 そんなあさひを見て、

image©“wikipedia”

written by 透明[とうめい] ゆき

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1月 1st, 2016 by