74 ヤマさん? "母と妻と女の間で・・・" 留学時代・出会い青春編

P74 ヤマさん? ”母と妻と女の間で・・・” 留学時代・出会い青春編

笑顔

 そしたら、寧子は、

「今度は日本人の男。
ヤマさんて知ってる?
 ほら、京都から来た人。
立命館を休学してきてるって男の人」

 そう言った。
そこで、私は気がついた。

 ヤマさんって人は商社に就職希望で、
就職するにあたって、英語は必須だったから、
そのために、大学を1年間休学して、
去年から英語の勉強に来てる人だった。

「もしかして、今までの情報はみんな
ヤマさんから?」

私が言うと、寧子は、

「あれ?バレた?
そう、ヤマさんのホストとうちのママが
仲良しで、ちょくちょく一緒に食事してんだ」

 私は初めて、私といつも一緒に行動
しているのに、なんで寧子だけ、いろんな
情報に詳しいのか、いつも、不思議に思って
いたけど、これで、謎が解けた瞬間だった。

「なんだ~、そっか~」

 私はなんだか、目の前にあった氷山が、
急に砕け散って、鮮やかな朝焼けが
目に飛び込んできたような、
満ち足りた気分になった。

「で、ヤマさんは、いつ引っ越すの」

 私が聞くと、

「今度の週末みたいよ?」

 さすが、寧子、そのへんの情報は
抜かりがない。

 寧子は続けて、

「もちろん、手伝いに行くでしょ?」

 って、言うから、

「当たり前でしょ!」

 私が答えると、寧子は、

「私ってえらい?」

と聞いてきた。

 私は、悔しかったけど、

「偉いよ!」
 
 そう言った私の顔は、自然と笑顔だった。

image©“miyeong”

written by 透明[とうめい] ゆき

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1月 18th, 2016 by