P75 両さんそっくり?山際(やまぎわ)です "母と妻と女の間で・・・" 留学時代・出会い青春編

P75 両さんそっくり?山際(やまぎわ)です ”母と妻と女の間で・・・” 留学時代・出会い青春編

森

 今日は土曜日、ヤマさんの引越しの日。
私は、朝からウキウキ。

 目を閉じるだけで、 モーツァルトが、
聞こえて来そうなくらい、心が弾んでいた。

 理由はもちろん、やっとあさひと
知り合いになれるはずだから。

 この日が来るのを、
どれだけ待ち望んでたことか!

 思えば、初めて会ったその日、
清々しく新緑が目に眩しい季節に、
初めて学校に着いて、キラキラと煌く
未来を信じて、見るもの、聞くものすべてが
希望に満ちていた、その時に、ただひとつ、
最悪の印象だったあさひ。

 あの時は、まさかこんな気持になるなんて、
考えもしなかった。

 でも、もしかしたら、あの時すでに、
あさひの事が、好きだったのかもしれない。

 あの時は、最悪の印象だったけど、
思えばあの時からずっと、頭からあさひが
離れない。

 それでも、晴美が来なければ、
私の小さな気持ちに気が付かず、ずっと
気になってるのは、あさひが嫌いなせい
だと、思い込んでいたと思う。

 でも、晴美が来て、心の中に白いさざ波が
立ったせいで、本当の自分の気持ちに
気がついた。

 そういう意味では、晴美にはとても
感謝できる。

 晴美がいなくなった今は、素直に
そう思える。

 
 10時頃に、寧子とヤマさんが私を迎えに
来てくれた。

 寧子は相変わらず元気いっぱいに、

「おはよー!」

 と言って、車の助手席から、勢い良く
飛び出してきた。

「はじめまして、山際(やまぎわ)です」

〈山際だから、ヤマさんか。
ひねりもなんにもないなー〉

 そう思いながら、ヤマさんを見ると、
背は普通。

 顔は、四角くて、足は短くガニ股。ガタイもいい。
なんとなく、こち亀の両さんって雰囲気の人。

「はじめまして、紗季です」

 私も自己紹介すると、さっそくヤマさんが、

「後ろ乗って」

 そう言うと、車のドアを開けてくれた。

〈意外と紳士じゃない?〉

 そう思った瞬間、ニヤニヤしている寧子と
目が合った。

image©“psaudio”

written by 透明[とうめい] ゆき

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1月 19th, 2016 by