P111 戻ってきた天使の空間 

P111 戻ってきた天使の空間 ”母と妻と女の狭間で”

天使

 あさひはおかゆが入ったボールを手に
持ってはいたものの、あまり食欲がない
様子で、おかゆを口に運ばずに、
2人と話していて、私に向かって、

「すみません」

 と、軽く頭を下げた。

 私は、キッチンに行き、買ってきた
コーンスープをお鍋にあけて、温め始めた。

 5分位経った頃、マグカップに入れた
コーンスープと、パンを持ってあさひの
部屋に戻ると、ミチ君はもういなくて、
寧子とあさひが話していた。

 私は、コーンスープとパンをあさひに
差し出すと、持っていたおかゆを床に置いて、
代わりにコーンスープとパンを受け取った。

 そのあと、コーンスープとパンをゆっくり
口に運んで、一言、

「おいしいね」

 その時の、熱で弱々しくみえたあさひの笑顔が、
ほんとうにかわいくて、心の中にふわっと
たくさんのハートが浮かんできた。

 確かに日本では、風邪を引いた時に消化の良い
おかゆが選ばれるけど、私は前にあさひが

「ご飯は好きじゃない」

って、言ってたのを覚えていたから、
「おかゆじゃないな」って思っていた。
案の定、寧子が作ったおかゆはほとんど手を付けず、
私が、温めたコーンスープを飲んだことが、
それを物語っていた。

 寧子はそれを見ると、

「ミチさん、お邪魔みたいだから、行こ!」

 そう言うと、みんなと一緒にあさひの部屋から
出て行った。

image©“Esther Cantero (改変 gatag.net)”

written by 透明(とうめい) ゆき

1ページ目から見る人の、P1リンク

この物語はフィクションです
写真・画像は参考のため、本文とは一切関係ありません
|Mail to info@love-life.lovepop.jp
|link Wheel news- Drift Car & Bike
|diary 日記 / アメブロ
|© 2014 Tomoyuki.O|





1月 28th, 2016 by