P115 熱は下がったみたい

P115 熱は下がったみたい ”母と妻と女の狭間で”

睨み

 先生には申し訳ないけど、シアトル行きに
比べれば、ずいぶん魅力の無いgrammar(文法)
の授業が午前中に終わり、カフェに行って、ミチ君達
とお昼を食べながらホッとしていると、目の前を
あさひが通った。

「Hi! もう熱は下がったの?」

私が話しかけると、

「あ、おかげさまで熱は下がったよ。
ありがとうございました。
まだ本調子じゃないけど、
あんまり休んでいられないからね」

そう言って、他の国の留学生と一緒に、
奥の方のテーブルに座った。

「感じ悪いなー、
昨日あんなに心配したのに、
たったあれだけ?」

 ミチ君が、そう言うと、ムッとした表情で、
あさひを睨みつけた。

「まあ、いつも一緒にいたわけじゃないから、
普段と同じじゃん?」

 そのミチ君の雰囲気に、敏感に寧子が反応した。

「そうかもしれないけど、紗季ちゃんが最後まで、
心配してたのに、あれだけじゃ可哀想でしょ?」

 ミチ君の一言に私は驚いた、

「いや、別に何かして欲しくて、やったわけじゃ
ないから、そんなのミチ君が気にしなくていいよ」

 慌てて、説明した言葉は、しどろもどろ。
ミチ君は、そんな私の言葉は耳に入らなかった
様子で、まだあさひを睨んでいた。

 あさひは、そんなミチ君の視線に気が付いたのか、
ふっとこっちを振り向き、無邪気に笑った。

image©“acworks”

written by 透明(とうめい) ゆき

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1月 31st, 2016 by