P140 あさひがいない "母と妻と女の間で・・・" 留学時代・出会い青春編

P140 あさひがいない ”母と妻と女の間で・・・” 留学時代・出会い青春編

かしば

 その名もまねき(たぶん、現KASHIBA)。
シアトルじゃ、老舗のお寿司屋さんらしい。

 ここを選んだのは、しんのすけ。
なんでも、こっちに来て時間は経って
ないけど、すでに何回か来てるみたい。

「こんにちはー」

しんのすけを先頭にみんな入る。

「お、今日は大勢だねー」

 しんのすけはほんとに常連みたいで、
板さんが親しげに声を掛けた。

 みんなは、一目散にテーブルに着くと、
これまでが、けっこう大変な道のりだった
ためか、それとも、日本食に飢えてたのか、
席に座った途端、

「マグロ!」

 マグロの大合唱。
やっぱり、もう半年以上も日本食らしい
日本食を食べてなかったし、昨日の夜から、
食事らしい食事は、食べて無かったんで、
とにかく、注文が来るのが、待ち遠しかった。

 そんな私達の様子に板さん達が気が付いた
のか、私達が注文すると、間髪入れずに、
どんどん出てきた。

 それから1時間以上も、日本から空輸
したっていう正真正銘、真っ白な日本の
コシヒカリ
を、一心不乱に頬張った。

 しんのすけは、お酒まで飲んで、完全に
出来上がって、本当に気分が良さそう。

 私も、さすがにお腹いっぱいになってきて、
落ち着いてきた。

 その時、私達のテーブルに、あさひがいない
ことに気がついた。

「あれ?Ashは?」

written by 透明(とうめい) ゆき

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2月 12th, 2016 by