B:128ページ 優しさ "母と妻と女の狭間(はざま)で・・・" 留学時代・同棲編

B:128ページ 優しさ ”母と妻と女の狭間(はざま)で・・・” 留学時代・同棲編

闇月

「どうしたの?Ashは?」

心配そうに、ミキちゃんがそう聞いてくれ
た瞬間、いままで我慢していた感情が一気
に溢れて、涙が止まらなくなった。

 図書館を出て、外のベンチに座って、涙
と共に今の不安と悲しい感情を一気に吐き
出して、気が付くと1時間が経っていた。

 その間ミキちゃんは、時々相づちを打つ
けれど、黙って聞いてくれて、いつの間に
か、スコールの後の七色の虹のように、
あさひとの問題が解決したわけではないけ
れど、心の中は晴れ晴れとした気分になっ
た。

 ひとしきり話し終わると、ミキちゃんが、

「話してくれてありがとう。
どう?すっきりした?」

とだけ、言った。

 私は、自分でも気が付かないうちに、
真っ黒で大きな不安に押しつぶされて、
いつの間に、自分を後戻りできない、漆黒
の闇の中に追い込んでいた。

 そんな私を気遣って、真夏の太陽の元に
救い出してくれた、ミキちゃんの気持ちが
本当に嬉しかった。

「もう、Ashの事を信じて待つしかない
よね」

 今まで不安で、ただ待つなんてとても出来
そうに無かったのに、ミキちゃんに言われ
ると、不思議と安心して待てそうだった。

 結局、閉館の午前0時までミキちゃんと
話していて、最後はJhonにアパートまで送って
もらった。

 ミキちゃんは最後に、

「いつでも相談してね」

って、素敵な笑顔を残して帰っていった。

image©“Bill Young”

written by 透明(とうめい) ゆき

1ページ目から見る人の、P1リンク

この物語はフィクションです
写真は参考のため、本文とは一切関係ありません
|Mail to info@love-life.lovepop.jp

© 2014 Tomoyuki.O





5月 15th, 2016 by