B:130ページ 気遣い "母と妻と女の狭間(はざま)で・・・" 留学時代・同棲編

B:130ページ 気遣い ”母と妻と女の狭間(はざま)で・・・” 留学時代・同棲編

タイレストラン

 電話の向こうは寧子だった。

「どう?Ashは帰って来た?」

昨日帰って来なかった事を説明すると、

「じゃあ、眠れなかったでしょ?」

やっぱり寧子は気遣いのできる子。

「今日は、ミチさんがMoscowにタイ
料理を食べに連れてってくれるって」

きっと落ち込んでる私のために、ミチさん
に頼んで、気分転換に連れだそうと気を利
かしてくれたんだな、と思った。

 そんな寧子の気遣いにはほんとに感謝
なんだけど、正直言ってお金が厳しくて、
行きたいのはやまやまだけど、ちょっと
出られない感じ。

 私が、行くのを渋っていると、

「あんた、お金ないんでしょ?」

 寧子が直球を投げて来た。

「そうなんだよね。行きたいんだけどさ」

 そう私が言うと、

「紗季が元気ないからって言ったら、ミチ
さんとか、しんのすけとかが、みんなで
おごってくれるって言うから、心配しなく
ていいよ」

寧子はどこまでもそつがない。

 結局、寧子のおかげで、お昼ごはんは
Moscowで、タイ料理を食べることになった。

 オリエンタル料理だからって、タイ料理
は日本料理とは全然違けど、それでも、
カレーやタイ風焼きそば、ラーメンなんか
があって、意外と日本っぽい。

 ちょっとでも日本を感じさせてくれると、
ちょっと落ちてる時には元気が出る。

 みんなの心遣いに感謝しつつ、友達の
ありがたさを心に感じた。

 でも、ちょっとだけ心配だったのは、
私は辛いものが苦手。

 それは心配。
 まあ、アメリカンは全般的に、辛いもん
が苦手だから、アメリカにあるタイ料理は、
酷く辛いことはないかなって、少し安心。

image©“Arun Residence.”

written by 透明(とうめい) ゆき

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この物語はフィクションです
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5月 17th, 2016 by