B:132ページ 心の底から "母と妻と女の狭間(はざま)で・・・" 留学時代・同棲編

B:132ページ 心の底から ”母と妻と女の狭間(はざま)で・・・” 留学時代・同棲編

ACWORKSハートバンド

 その日は、みんなで盛り上がって、気が
ついたら、東の空が金色に輝いていた。

 みんなが帰った後、私と寧子は部屋の
片付けをしながら、晴美がどうして戻って
きたのか、話していた。

「やっぱり、移動先に馴染めなかったのか
な?」

 私が言うと、

「あんたバカじゃないの?
彼女の性格だったら、独りぼっちで孤立して
なんてありえないでしょ?
 理由は簡単。
Ashに逢いに来たんだよ」

 もちろん私だって、そんなことはわかって
いたけど、あえて口にしたくなかっただけ
のこと。
 だって、それを口にしてしまうと、晴美
の気持ちを認めることになって、私自身が
辛すぎるから。
 それと同時に、あさひが私の隣から、
いなくなってしまいそうで、すごく不安な
気持ちになるから。

 私が寧子の言葉に何も言い返せずに黙っ
ていると、寧子が突然、

「ごめん」

と言った。

 寧子を見ると、私にハンカチを差し出し
ていた。
 私は自分でも気が付かないうちに、涙が
こぼれていた。
 
 前にもあったけれど、本当に悲しい時は、
自分でも気が付かないうちに、涙がこぼれ
ている。
 自分自身、涙もろいとは思わないけど、
最近、特にあさひの事になると、自分でも
驚くくらい涙もろくなる。
 そんな時に思うのは、
『私は、本当にあさひが好きなんだなー』
って。

 それだけに、晴美が帰ってきてから、
あさひがいなくなった事は、自分で思って
いるより、心が傷ついているんだなって。

image©ACWORKS

written by 透明(とうめい) ゆき

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この物語はフィクションです
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7月 3rd, 2016 by