B:P11~P20

Category: B:P11~P20

エロオヤジ
2月 29th, 2016 by yuki.o

「ドン、ドン、ドーン」

「うるっさいなー」

 そのままほっとくと、またすぐに、

「ドン、ドン、ドーン」

「うざ!」

 それでも、無視してたら、今度は、
部屋の窓を叩く音がした。

「カン、カン、カン」

 時計を見ると、12時を回っていた。

〈え!もうこんな時間〉

 急に我に返って、音がする窓の方を
見たら、そこには寧子とミチの顔。

 二人とも、半分笑いながら、半分怒って
いた。

 二人の顔を見た時に、2人が何を言いた
いか、すぐに理解できた。

 すぐに着替えて、玄関のドアを開けると、
寧子が開口一番、

「何やってんの!
勉強するために、学校から近いアパートに
引っ越したのに、学校サボっちゃ話に
ならないでしょ!」

 ごもっとも、さすがに私もかっこ悪くて
何も言い返せなかった。

 ミチは、寧子の横で、なにか言いたげな
表情をしながら、それでも、黙って寧子の
言うことを聞いていた。

「わかってるけどさ、昨日はすごく嬉し
かったから、朝方まで飲んじゃったんだよ」

「でも、Ashはちゃんと学校に来てる
じゃん」

「だって、一人で飲んでたんだもん」

「とか言って、もうやったの?」

 寧子が、エロオヤジの顔をしながら
直球を投げてきた。

 それを聞いた途端、ミチの顔色が変わった。

“image©KAI-YOU 武田 俊”

written by 透明(とうめい) ゆき

1ページ目から見る人の、P1リンク

この物語はフィクションです
写真は参考のため、本文とは一切関係ありません
|Mail to info@love-life.lovepop.jp
|link Wheel news- Drift Car & Bike
© 2014 Tomoyuki.O





Posted in B:P11~P20, Story/小説, 同棲編, 母と妻と女の狭間で Tagged with: , , , , , , , , ,

睡眠
2月 29th, 2016 by yuki.o

 私が気持ちよく寝てると、急に頬が冷たく
なった。
 薄く目を開けると、あさひがにこやかに
オレンジを持っていた。

 「早く起きないと。学校だよ」

そう言った。

 学校の授業は8時からで、いくら
あさひのアパートが近いと行っても、
学校までは7~8分。

 いつもあさひは、7時半前にはアパート
出てるって行ってた。

 でも、昨日は結局、4時近くまで一人で
飲んでたから、とてもこれから学校に
行く気分じゃなくて、思わず、

「うるさいなー、もう少し寝かせてよ!」

そう言い放った。

 私は、寝起きが悪くて、いつも人に
起こされるとイラッとする。

 それが、悪い癖だって知ってはいるけど、
だからって、そんなに簡単に治るわけない
もん。

 あさひは、私の一言を聞くと、それ以上
しつこく起こすことはしないで、そのまま
部屋を出て行った。

 そして、それからうとうとと、真っ白
な夢で、気持よくまどろんでいると、
どこか遠くで、玄関の扉が閉まる音が、
聞こえた気がした。

 あさひの部屋は、1階の南向きで、朝は
やわらかな陽だまりの中で、ゆらゆら寝て
いると、本当に気もちが良い。

 そんな、至福の時間に浸っていると、
突然玄関のドアが激しくノックされた。

“image©睡眠と美容の関係”

written by 透明(とうめい) ゆき

1ページ目から見る人の、P1リンク

この物語はフィクションです
写真は参考のため、本文とは一切関係ありません
|Mail to info@love-life.lovepop.jp
|link Wheel news- Drift Car & Bike
© 2014 Tomoyuki.O

Posted in B:P11~P20, Story/小説, 同棲編, 母と妻と女の狭間で Tagged with: , , , , , , , , ,

アーリータイムス
2月 28th, 2016 by yuki.o

 私は、自分の人生を変えたくて、アメリカ
に来た。
 でも、いざここに着いてみたら、結局同じ
結果になっていたことに、気が付かなかった。
 
どこまでも透き通る青空と、からりと
乾いた周りの空気は、本当に居心地が良くて
ホストファミリーや寧子達とおしゃべりして、
それが、心の癒やしになっていたことは、
ホントの事だし、私にとって大事な時間。
 
 でも、本当の目的はそこにはなくて、
一生懸命勉強をして、大学に行く。

 その後、就職と結婚。
それが、私の人生の目標だったはず。

 それをあらためて教えてくれた、
あさひと、そのご褒美に自然がくれた、
この時間が、今の私の癒しになった。

 この時から私は、あさひから離れられない、

 そんな感動を味わったのもつかの間、
また机に向かって、勉強を始めた。

 それにしても、こんなに勉強ばかりじゃ、
つまらなく無いのかな?

 結局その日は、図書館が閉館する午前0
時までまで、目一杯勉強。

 図書館が終わって、この前のように、
ケンジくん達と少し話して、アパートに
帰ったのは、もう1時近かった。

 それから、作ってあったマッシュド
ポテトのグレービー掛けとトーストと
目玉焼きを軽く食べて、ベッドに入ったのは、
2時近かった。

 あさひが先にベッドに入ったけど、
私は今日感動した時間を、もう一度、
噛みしめるように、あさひが飲んでる
Earlytimesの水割りを飲んた。

“image© 革とウイスキー”

written by 透明(とうめい) ゆき

1ページ目から見る人の、P1リンク

この物語はフィクションです
写真は参考のため、本文とは一切関係ありません
|Mail to info@love-life.lovepop.jp
|link Wheel news- Drift Car & Bike
© 2014 Tomoyuki.O

Posted in B:P11~P20, Story/小説, 同棲編, 母と妻と女の狭間で Tagged with: , , , , , , , , ,

マシュマロ
2月 26th, 2016 by yuki.o

 我に返ると、窓の外は真っ暗で、今まで
の感動的な景色から、私の心の中にある
ほんの少しの罪悪感を見透かしたかの
ような、漆黒の闇が広がっていた。

 急に、その漆黒の闇に飲み込まれそうな
怖さを感じて、後ろを振り返ると、そこに
あさひが素敵な笑顔で立っていた。

「びっくりした!」

 私がそう言うと、あさひは、私をそっと
自分に引き寄せ、まるで私の恐怖を察して、
それを振り払うかの様にふわりと優しく
抱きしめてくれた。

 私は、それまで感じていた心の闇への
恐怖が、あさひのハグで、まるで真っ黒な
霧が、優しいそよ風に「そっ」と押されて
消えていくような、やわらかな暖かさを
感じた。

「綺麗だったね」

 あさひの一言が、心に染みる。

image©“s3-ap-northeast-1.amazonaws.com”

written by 透明(とうめい) ゆき

1ページ目から見る人の、P1リンク

この物語はフィクションです
写真は参考のため、本文とは一切関係ありません
|Mail to info@love-life.lovepop.jp

© 2014 Tomoyuki.O

Posted in B:P11~P20, Story/小説, 同棲編, 母と妻と女の狭間で Tagged with: , , , , , , , , , ,

夕陽
2月 25th, 2016 by yuki.o

 それでも、ずっと図書館にいると、
だんだん、勉強することに慣れてきて、
気が付くと、今日の課題は全部終わってた。

 次は、いままでやった事ない、授業の
復習。

 しばらくノートを見ながら、要点をまとめ
てたら、今までに思いつかなかった、授業
のポイントが見えてきた。

〈なんか、すっごく久しぶりに勉強した気
がする〉

 今までみたいじゃ、ダメだって、あらた
めて実感。

 どれぐらいかな?やっと、勉強に 集中
できるようになってきた頃時計を見ると、
もう、6時を過ぎていた。

 向かいの窓から外を見ると、ちょうど
昼と夜の間の時間。

 やっと、強い日差しがやわらいで、
これから迎える、あたり一面オレンジに
なる夕方のほんの少し前の一瞬の空白の時間。

 カッと照らす太陽の光ではなく、
燃えるような夕方のオレンジ色でも無い、
本当に淡い、オレンジになる前の
パステルのイエロー、そんな素敵な色
だった。

 一瞬見とれて、そこに立ち尽くす。
でも、そんな淡い繊細な色は、長くは
続かない。

 最初の感動は、いつしか、激しい
オレンジ色の夕陽に変わり、あっという間
に、クライマックスを迎えた。

 それは、ほんの30分位の出来事。
それでも、その雄大な自然のショーは、
目の前の小さな、ガラス越しのカンバスを
目一杯使って、私に例えようもない感動を
与えてくれた。

“image©莊信賢”

written by 透明(とうめい) ゆき

1ページ目から見る人の、P1リンク

この物語はフィクションです
写真は参考のため、本文とは一切関係ありません
|Mail to info@love-life.lovepop.jp
|link Wheel news- Drift Car & Bike
© 2014 Tomoyuki.O

Posted in B:P11~P20, Story/小説, 同棲編, 母と妻と女の狭間で Tagged with: , , , , , , , , ,

図書館
2月 24th, 2016 by yuki.o

 2人でラーメンを食べてから、急いで
図書館に行く。

 今までだったら、授業が終わって、
寧子の家に行くと、ミチとかみんなが
やってきて、その日の授業のことや、
日本から送ってもらったテレビ番組
見たり、気が付くとなんとなく時間が
過ぎてたけど、今日からは、図書館の
時間がメインになる。
 って、言うか、あさひと一緒にいる
時間が、ほとんどになる。
 
 図書館に、入って行くと、いつもあさひ
がいる場所は、予約してあるかのように、
空いていて、あさひは、当たり前のように、
荷物を置く。

「いつもここだね」

「ああ、図書館の常連は、ほとんどが場所
決まってて、みんなそこを動かないから」
 
 へー、そう言えば、良く周りを見ると、
割と見慣れた顔が多かった。

「で、あさひは6人掛けに、独りなんだ」

「そう、初めは他にも人がいたんだけど、
気がついたら誰も来なくなって、結局
俺が、独り占め状態になった」

〈まあ、あさひは変なオーラがあるからね〉

 それから、あさひは勉強を始めた。
もちろん、私も勉強を始めたけど、通い
なれない図書館は、あらためて勉強を
始めると、やっぱりなにか落ち着かなくて、
すぐに席を立ちたくなる。
 昔から落ち着いて座っているのが
苦手だったからかな?
 気が付くとあさひの横顔を見てる。
だから、勉強が手に付かなくて困る。

written by 透明(とうめい) ゆき

1ページ目から見る人の、P1リンク

この物語はフィクションです
写真は参考のため、本文とは一切関係ありません
|Mail to info@love-life.lovepop.jp
|link Wheel news- Drift Car & Bike
© 2014 Tomoyuki.O

Posted in B:P11~P20, Story/小説, 同棲編, 母と妻と女の狭間で Tagged with: , , , , , , , , ,

ラーメン
2月 23rd, 2016 by yuki.o

 アパートに帰るとあさひが、

「なに食べる?
俺いつもこの時間は、ラーメンだけど、
うちごはんがないから、パンと卵かベーコン
くらいしか無いけど」

 って、言いながら、とりあえず即席ラー
メンに卵を割ってお湯を入れた。
 黄色い黄身が美味しそうだったから、
私も同じものを頼んだ。

 日本でおかあさんが、

「即席ラーメンなんて、栄養がなくて
体に悪いから、やめなさい!」

そう言われて、食べたことがなかったけど、
いざ、食べてみると、

「美味しい!」

 しかも、日本で売っている奴より、
少し小ぶりで、おやつにはちょうどいい。

 確かに、栄養的には「?」って感じは
わかるけど、これで、「5袋 ¢99」
なら、悪くないと思った。

 なにより簡単だしね。
そしたらあさひが、

「前のルームメートの『アシュリー』って
インドネイジアンに教えてもらったんだ
けど、あいつはこれを、いったんお湯で
戻してから、全部お湯を捨てて、その後
粉末スープを掛けて食べてたんだよ。
 そう、まるで『焼きそば』みたいだった。
でも、焼きそばと違って、ラーメンの粉末
スープはお湯で溶かすようになってるから、
そのままかけたらしょっぱいと思ったんだ
けど、あいつは『そんな事無い、おいしい
よ』って言ってたんだよ。
 俺もやってみたけど、しょっぱくて、
無理だった」

「へー、面白いね」

 確かに面白い話だったけど、何より、
そんな他愛のない話を、あさひとしている
ことが、一番楽しかった。

“image©文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 “

written by 透明(とうめい) ゆき

1ページ目から見る人の、P1リンク

この物語はフィクションです
写真は参考のため、本文とは一切関係ありません
|Mail to info@love-life.lovepop.jp
|link Wheel news- Drift Car & Bike
© 2014 Tomoyuki.O

Posted in B:P11~P20, Story/小説, 同棲編, 未分類, 母と妻と女の狭間で Tagged with: , , , , , , , , ,

笑顔
2月 22nd, 2016 by yuki.o

 その日は一日落ち着かなかったけど、
授業が終わり、学校の外で待ってると、

「帰るよ」

 あさひに後ろから声を掛けられた。

〈そー、こういうのが足りなかった
んだよね〉

 アメリカに来て、半年以上経つのに、
毎日が、なんだかすっきりしなくて、
何をやってもいまいちうまくいかなかった。
だからって、理由がわからず、どうすれ
ばいいのかさえわからなかった。

 でも、案外答えは簡単で、あさひと一晩
一緒に過ごしただけで、生まれ変わった
新しい自分に出会えた気がする。

 私に足りなかったものは、これだったん
だって、今、実感した。

「帰ったらどうするの?」

「軽くご飯を食べて、図書館」

〈ほらね、あさひと一緒にいれば、
間違いなく、勉強できるね〉
 
「わかった。早く帰ろう!」

 そうして、2人でアパートに向かった。
途中、ミチ達にあったけど、みんなは、
こっちに気が付かないふりしていた。

 あれだけ仲良くしていたのに、たった
一日で、ミチ達の態度が変わったのが、
すごく悲しかった。

 そしたら、あさひがそれに気が付いて、

「声掛けないの?」

「別にいい」

 そう答えたら、

「へー、そう。
なんか寂しいね」

〈そうそれ!それが分かる人なんだよ、
あさひは〉

これが嬉しかった。

“image©alonsavior”

written by 透明(とうめい) ゆき

1ページ目から見る人の、P1リンク

この物語はフィクションです
写真は参考のため、本文とは一切関係ありません
|Mail to info@love-life.lovepop.jp
|link Wheel news- Drift Car & Bike
© 2014 Tomoyuki.O

Posted in B:P11~P20, Story/小説, 同棲編, 未分類, 母と妻と女の狭間で Tagged with: , , , , , , , , ,

やったー
2月 21st, 2016 by yuki.o

 私は内心

〈やった!〉

 目の前に薄いピンクの桜の花びらが
舞い散り、入学試験の合格通知を
もらったみたいに、嬉しかった。

 今日から、私はあさひのもの。
希望に満ちた新しい生活が始めるんだ。
 
 そう思うと、自然と涙が溢れてきた。

「なに?泣いてんの?
なんで?」

〈こいつは、女心のわからない奴だな?〉

 でも、そんなあさひも可愛いと思った。

「いいの。ほら、学校行くよ!」

 そう言って、2人で学校に行く支度を
始めた。

 私は鍵がないから、あさひと一緒に
アパートを出た。

 今まで外に出る時、横には寧子がいた
けど、これからは、あさひ。

 思いもよらない事だけど、前を歩いて
いるあさひが、夢じゃないと教えてくれ
てる。
あさひ、あさひ、あさひ。

 私はあさひが好き。
今は、心からそう思う。

学校に着くと、寧子がいきなり、

「ねー、ちょっと、どうしたの?」

聞いてきた。

「昨日泊まったよ。
ってか、一緒に住むことにしたから」

「マジ!やったね!」

 寧子は、始めから応援してくれてたから、
ほんとに喜んでくれて、

「これで、二人とも旦那持ちだね」

笑いながら言った。

〈旦那かー〉

 その響きが私の頬を、無意識にピンク色
に緩ませた。

image©“辛抱しんちゃんのブログ十”

written by Yuki Clear

Of the beholder from the first page, P1 link

|This story is a fiction.|
|Photos and story is not relationship.|
|Mail to info@love-life.lovepop.jp
|link Wheel news- Drift Car & Bike
© 2014 Tomoyuki.O

Posted in B:P11~P20, Story/小説, 同棲編, 母と妻と女の狭間で Tagged with: , , , , , , , , ,

朝食
2月 21st, 2016 by yuki.o

 席につくと、あさひから

「で、ほんとに住むとこどうすんの?」

 ってか、昨日あれだけ言ったのに、
まだ、信用してないのが、ショックだった。

「いや、だからここにお世話になります」

「それ、マジで言ってんの?
ここ部屋ないの知ってんじゃん?」

〈はぁー、これだから男はダメなんだよね。
私が、これだけ言ってんのに、まだ本気に
してないんだ。
 そんなこと、ただの冗談で言う訳ないし、
まして、そんなこと言っておきながら、
そのまま泊まるはずないでしょ?
 そのまま泊まれば、誰が考えたって、
一緒に住むつもりだってわかりそうな
もんなのに、それを信用しないなんて、
男の往生際の悪さは、理解できない!
 だから、結婚する時は、女が性を
変えて、旦那の家に嫁ぐのかねー。
男は結局、情けない生き物なのかな?〉

「はい?部屋はあるでしょ?
昨日も言ったけど、あさひと同室、同ベッド。
OK?一緒に暮らします。
なにか問題ありますか?」

「いや、問題は無いけど、やりたくなったら
どうすんの?」

〈はぁー、またこれだ。
なんで男は、そればっかり気にするんだ
ろうねー
 やるのが嫌なら、一緒に、同じ部屋で、
同じベッドで、寝ないよ。それが、
OKだから、一緒に暮らすんだよ〉

 もう、ずーっと同じことの繰り返しで、
いい加減うんざりしてきた。

「もう良いでしょ?私はここであさひと
暮らすの!
 なにか、問題ありますか?
それとも嫌ですか?嫌なら他に行きます
けど?」

 そこまで私が言って、初めてあさひが、

「わかったよ」

 と一言。

image©“相羽亜季実/OFFICE-SANGA “

written by 透明(とうめい) ゆき

1ページ目から見る人の、P1リンク

この物語はフィクションです
写真は参考のため、本文とは一切関係ありません
|Mail to info@love-life.lovepop.jp
|link Wheel news- Drift Car & Bike
© 2014 Tomoyuki.O

Posted in B:P11~P20, Story/小説, 同棲編, 母と妻と女の狭間で Tagged with: , , , , , , , , ,