P0~P10

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街男
11月 1st, 2015 by yuki.o

P10

 アメリカに来て一週間、
ホストファミリーもいい人達ばかりで、
ほんとに来て良かったと実感。

ホストファミリーは、
お父さん、お母さん、子供が男の子三人。

 一番上は小学校の三年生。
次が、4歳、で、最後が6ヶ月。
みんな仲良しな様子で良かった。

 お父さんから逃げようと思った留学だけど、
ちょっとだけ、お父さんに感謝。
ま、お金も貸してもらったしね。

「卒業して就職したら、しっかり返して
もらうからな!」

 だって。
それでも、ほんとにアメリカに来てよかった。

 学校が始まるのは来週から。
それまでは、アメリカの生活に慣れることと、
学校の準備。

 理由はどうあれ、せっかくアメリカに
来たんだから、しっかり勉強して、
こっちで就職しなくちゃ。
〈一回日本に帰ったら、二度と戻れないかも?〉
だからね。

 さっそく、学校に行って見ようと思ったけど、
私のホストファミリーの家から学校まで、
20kmくらい。

 初めの契約では、

「ホストファミリーは学校の近くです」

 近いって、イメージ的に歩いていける
距離なのに、ちっとも近くない。
 
 だって、アメリカに来たばかりで、
車も自転車もない。

 だいたい、免許持ってなかったしね。

 車で10分なんて、とてもじゃないけど、
歩いて学校には行けないよね。
 
 それとも、やっぱりアメリカは大きいから、
20kmは近いって言うのかな?

 歩いて学校に行けないことを、
ホストのお父さんに言うと、

「だいじょうぶ、ちゃんと送り迎えするから!」

 だって。

 それって普通、だいじょぶって言わない
でしょ?

 でも、どうやら長男君も大学の近くの
小学校に行っていて、それと一緒に
送り迎えしてくれるって。

 それじゃあ、ってことでさっそく、
学校に送ってもらうことにした。

 学校は、塀とかはなくて、
すっかり街の一部って感じ。

 たくさんの緑に囲まれてて、なんだか、
森のなかのお城みたいだった。

 それを見た時の感動は、
20年以上経った今でも、目を閉じると、
目の前に浮かんでくるぐらい!

 そんな、感動に浸っていると、
目の前を日本人らしい男の子が横切った。

 なんだか、眉間にしわを寄せて、
無愛想で感じが悪い。

 私は、ここに来て初めて会った日本人
だったし(たぶん日本人だと思った)、
初めて学校を見た興奮も手伝って、
その人に、駆け寄って思わずhugしそう
になるのを必死に我慢しながら、
精一杯の笑顔で笑いかけた。

 当然、その人も笑顔で返してくれると
思ったから、その後、いろいろ質問しよう
と思ってた。

 そしたら、笑顔どころか完全無視。
こっちを、まったく向かずに、歩き去った。

 それには、かなりムカついた。
アメリカに来てから出会った人達は
みんな良い人ばかりだったから、
まさか無視されるなんて思いもよらな
かった。

 でも、
〈もしかしたら、日本人じゃなかったのかな?〉
 そう考えなおして、その日はホストファミリー
に帰った。

 それが、あさひの第一印象だった。

もう最悪!

image©“Nicolas Alejandro Street Photography”

written by 透明[とうめい] ゆき

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女シルエット
10月 30th, 2015 by yuki.o

 それから、寧子とずいぶん話した。

 彼女の容姿は、結構ぽっちゃりしてて、
そうは見えないけど、彼女はやっぱりお嬢様。
お父さんは会社の社長で、かなりのお金持ち。

 でも、小さい頃から体が弱くて、家から
出たことがなかったんだって。

 その代わり、小さな頃から、いろんな
習い事をして、どれも、そこそこできる
ようになって、ご両親の自慢の娘だった
みたい。

 なのに、今回突然、

「アメリカに行きたい!」

 って言ったもんだから、ご両親はびっくり!

 なんと、お父さんは怒り出すし、お母さん
は泣き出すし、大騒ぎになったんだって。

 ご両親は、子供の頃、体が弱かった寧子
の事が心配で、寧子が結婚するまで、親元
から離すことは考えたことがなかったって。

 できれば、
「このまま、ずっと手元に置いておこう」
って思ってたくらい。

 それがいきなり、
「アメリカ留学」
なんて言い出したもんだから、
そりゃ、怒るのも当然でしょ?

 じゃ、なんで来られたかって?
それがなんと、彼女には
親が決めた婚約者(つまり許嫁(いいなづけ)!)がいて、
その、婚約者が説得してくれたんだって!

 許嫁って、いつの時代?
でも、ちょっと羨ましかったけどね。

image©“Deepa.praveen”

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女二人 夜景 シルエット
10月 30th, 2015 by yuki.o

寧子(やすこ)ね。

 彼女は、18歳。
高校を卒業後、寄り道しないで、
まっすぐアメリカに来た。

 私が思うに、彼女の家はかなりのお金持ちで、
彼女自身も優等生。
 
 それも、私と違って、普通に勉強して、
親の言うと通り、先生の言う通り、
ずっと優等生の道を歩いてきた感じ。

「どっからきたの?」

 それが、寧子の第一声。

「え?どこって神奈川県」

って私が答えると?

「神奈川ってどこ?横浜?」

って、また寧子が聞いてきた。

 私は内心、ずいぶん厚かましい子だな?
って思ったけど、少し丸顔のぽっちゃりした感じで、
不思議と憎めない顔をしてたから、
思わず、

「茅ヶ崎」

って答えちゃった。
 そしたら、寧子は、

「サザンだ!
私、サザン好きなんだ!」

だって。
 べつに、サザンは好きだけど、
茅ヶ崎だからって、
サザンが全部ってわけじゃないけど?

 でも、そんな風に思うなんて、
きっと、茅ヶ崎のことをよく知らないんだな?
って思った。

「じゃあ、あなたはどこから来たの?」

 って聞こうとして、
彼女の名前がわからないことに気がついた。

「あなたの名前はなに?」

私が聞くと、

「あ、私は寧子(やすこ)、はじめまして」

 そう、それが後でいつも一緒にいて
大親友になる寧子との初めての会話。

image©“Edewaa Foster”

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留学プログラム
10月 30th, 2015 by yuki.o

P7

 アメリカには留学プログラムで、
やってきた。

 じゃあ、留学プログラムってなに?
って事だけど、簡単に言っちゃえば、

「留学パックツアー」

  そう、一般の海外旅行と同じで、限定何人
って、希望者を募って、その人達と一緒に、
海外旅行ならぬ、海外留学をする物。

「海外留学したいけど、右も左も分からない」

  それどころか、「パスポートってなに?」
的な人でも、

「はい、海外のこの学校に行きたい人は、
我が社がパスポートからお支度いたします!」

 って感じで、お金さえ払えば、
あとは自分の荷物を用意するだけで、
本人が何もしなくても、2~3ヶ月後には、
アメリカの学校で授業が受けられちゃうわけ。

 もちろん、英語なんて必要ない。
学校の入学許可証(I-20)だって、
F-1ビザだって、全部、旅行会社が取って
くれるし、英語がわからない日本人の
ために、学校が始まるまで、日本語が
わかる現地コーディネータ付くところも
あったよ?

 そんな至れり尽くせりの、
留学ツアープログラムに参加するのは、
大学生の夏休み短期留学ツアー
が多いのね。

 ただし、これにはいいところもあって、
なにしろ参加者が多いもんだから、関係ない
旅行者でもそのツアーに空きがあったら、
同じツアー参加者扱いで、団体割引適用
されて飛行機代が、かなり安くなるの。

 それって、おいしいでしょ?
反対に悪いところは、座席の周りは
とにかく日本人ばっかり。

 しかも、ほとんど1ヶ月半くらいの
短期留学生たちで、卒業旅行気分で、
合コン状態!

 うるさいし、勉強する気なんて
ゼロみたい。

 でも、私みたいな貧乏留学生は、
飛行機代は高いから、周りが、
大学生ですっごくうるさくても、
仕方がない。お金には代えられないもんね。

私は、長期でしっかり勉強するつもり
だったから、そんな人達から少し離れて、
静かに、音楽を聞いてた。

 そしたら、突然肩を叩かれた。
それが寧子(やすこ)
 そのあと、親友になるんだけどね。

image©“AFS Japan”

written by 透明[とうめい] ゆき

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わら女
10月 30th, 2015 by yuki.o

アメリカ到着編

 アメリカについて飛行機を降りた時の
第一印象は開放感。

 とにかく、青い空がどこまでも続き
カラリとした空気に、心まで洗い流された。

 日本にいた時の学校や両親、
とりわけ、お父さんの監視のような接し方が
遠い彼方の出来事のように感じて、

〈ここなら、何でもできる!〉

 そう感じさせる、雰囲気が漂ってた。
もちろん、私の希望はアメリカで大学を卒業
して、そのままアメリカの会社に就職。

 そして、アメリカ人と結婚。
グリーンカードをもらって、永住する事。
はっきりとした意思はなかったけど、
自分の中では、なんとなくそうなると
思い込んでた。

 日本から一緒に来た仲間達の顔も、
みんな希望に満ちていて、こんなに素敵な
ところならほっといても勉強できて、
簡単に大学に入れるんじゃない?
って感じてるらしい事が、すぐに分かった。

 それは、私も同感。
本当に自由に満ちていて、自分の希望の
人生を進むために「ポン!」って背中を
押してくれそうな雰囲気に、自然と顔が
笑顔になった。

 その時、日本にいた時の自分の
気持ちを振り返って、

「絶対に日本には戻らない!」

そう、心に固く誓った。

image©“alonsavior”

written by 透明[とうめい] ゆき

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ルイス大学
10月 29th, 2015 by yuki.o

 なにより、お母さんの

「どうせ行けるわけ無いでしょ?」

 の一言で、負けず嫌いの性格が真っ赤に
燃えて、

〈これは、絶対に行くしか無い!〉

そう思って、今思うと、信じられない
行動力を発揮して、なんとかアメリカへ
留学できた。

 あの時は、本当にがんばったな。

「アメリカ留学」

 初めはお父さんから逃げるために決めた
アメリカ留学だったけど、いざ、アメリカ
に行くとなると心[こころ]ウキウキ!

 だって、アメリカの大学へ留学するなんて
すっごく偉くなった気分するでしょ?

 近所の人も、「あら~、偉いんだね~」って
みんなが感心して、褒めてくれたもの。

 そうなると、がぜん集中が続いて、
アルバイトにも自然と力が入って、
どこをとっても、良いことばかり。

  学校の成績も学年で30位以内まで
アッと言う間に戻ってきて
結局、3年2学期には1番に返り咲き。
おかげで、有名女子短大の推薦がもらえた。

 お母さんは、

「無理してそんな遠くに行くよりは
日本の大学に行ったほうが絶対に良いよ!」

って、かなりの勢いで言ってた。

 驚いたのはお父さんで

「ん~、アメリカか!
やっぱりこれからは国際人にならないとな!」

 って言いながら全面的にバックアップ
してくれた。

 今思うと、アメリカ留学のほうが
かっこいいからだったと思う。
お父さんは派手好きだからね。

 結局、アメリカの大学に行くことが決定し、
留学プログラムと連絡を取って、
渡航費用の足りない分をお父さんに借りて
1年後にはアメリカのアイダホ州での
生活が始まった。

 そこで、あとで結婚する「あさひ」と
出逢うんだけどね。

written by 透明[とうめい] ゆき

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勉強女
10月 28th, 2015 by yuki.o

 私の性格を一言で言うと

「負けず嫌い」

 とにかく、負けるのは嫌
反則でも勝てればいいとは言わないけど、
負けるのは嫌なの。

 だから、勉強はお父さんに無理やりやら
されてた感じだけど、1番になるのは、
楽しかった。

 中学に入って初めのうちは、それほど、
一生懸命にやらなくても簡単に1番が取れ
たけど、高校受験が近づいてくると、
だんだん一番が取れなくなってきた。

 そう、まわりも必死になってきたから。

 もちろん、1番が取れないとお父さんも
怒るし、ほんとに辛かった。

 だから、高校の志望校は、お父さんに
内緒でランクを落として、一番の成績で
入ったわけ。

 だって、あまりにお父さんがうるさくて
うんざりしてたから。
ちょっとでも楽したかった。

 おかげで、しばらくは何もしないで
学年一位をキープできてた。

 その間はお父さんも、何も言わなくて、
ちょっと平和。

 でも、何もしなくてもトップだもん、
せっかくだから勉強の代わりに、必死で
バイトした。

 その時はバブルだったから、高校生
でもけっこう稼げて週末はいつもクラブ
通いしてた。

 あまりに遊びすぎて、2年の3学期に
なる頃は最下位近くに転落。

 その頃になるとお父さんもすっかり私の
ことを信用してていちいちチェックしなく
なってたからとりあえず怒られることは
なかったけど、最下位近くなんてバレるの
がすっごく怖かったから、

〈このままじゃまずい!〉

と思って、真剣に考えた。

 それで、子供の頃に「大草原の小さな家」
を、見て思った「アメリカに行きたい!」
って思った事を、ふと思い出した。

〈そうだ、アメリカに行こう!〉

って。

 

 偶然とはいえ、私の誕生日がアメリカの
独立記念日。

〈これは、きっと運命なんだわ!〉

 でも、アメリカ留学は、子供の頃に思った
夢だったけど、うちには留学するお金が
あるわけなかったから、無理だと思ってた。
だから、諦めてた。

 それでも、いまお父さんから離れる
ためには、アメリカ留学しかない!

 そう思って、クラブ通いをかなり控えて
アメリカ留学資金を貯め始めた。

 それで、3年になって進路相談に親と
学校へ行った時に初めて、

「アメリカへ留学します!」

って、宣言した。

 これには、お母さんも先生もほんと
驚いたみたいで、本当にずいぶん反対され
たけど、その時はもう貯金を始めたいた
ことや、留学のための細々した手続きなん
かをちゃんと調べて、説明して強引に納得
させた。

image©“** RCB **”

written by 透明(とうめい) ゆき

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父娘
10月 27th, 2015 by yuki.o

 そんな家庭だったから、
私は、あまり好きじゃなかった。

 とくに、自由奔放に言いたいことを言い、
やりたいことをやっても、怒られない
妹は、私から見ると、とても羨ましくも
あり、同時に、妬みを感じる存在だった。

 私はいつも怒られてばかりなのに、
妹は、いつも大事にされているように
思えて、理不尽さは消せなかった。

 それから、いつも怒ってばかりいる
父親に対しては、うちにいるとストレス
ばかり感じて、いつも帰ってくるはずの
週末になっても、二度と帰って来なければ
いいと思っていた。

 でも、そう思う一方で、心の暗く奥深い
所では、

〈お父さんに認められたい!〉

 と、いう思いが強かったから、普段は
お父さんの事が大嫌いだったけど、現実に
は、なかなか離れられずにいたんだと思う。

 お父さんのスパルタ教育のせいというか
お陰で、中学をトップの成績で卒業した。

 その延長で高校もトップの成績で入学。
と、言いたい所だけど、実際は、ちょっと
した反則をしてトップで入学。

 でも、そのお陰でお父さんは大喜び!
この時のお父さんの喜び様は、いまでも
忘れられない。

 お父さんは本当に喜んでいて、その知ら
せを聞いた時だけは、嬉しさの余り無理を
して、普段よりも1日早く帰ってきた。

 その時のお父さんの満面の笑みを見て、

〈やっとお父さんに認められた!〉

って、心の底から思えた。
あの時が一番幸せを感じたな。

image©“Cadot.”

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シルエットウーマン
10月 25th, 2015 by yuki.o

 私は1969年7月4日生まれ
そうアメリカの独立記念日に生まれ。

 家族は、お父さん、お母さん、
私と妹の、4人家族。

 お父さんは普通の会社員で、私が小さな頃
から単身赴任で週末しかいなかった。

 お父さんは自分が、プロ野球選手に
なりたかったけど、かなわなかったから、
「子供を、プロ野球選手にしよう!」
って思ったみたい。

 でも、残念なことに、子供は女の子2人。

 だから、週末に帰ってくると、
近所の、少年野球チームの監督をやってた。

 私は女の子だったけど、いつもお父さんと
一緒に、小さな頃から野球チームに行ってた
から、小学校に入ると当たり前のように、
チームに入った。

 チームに入って見るとほら、女の子は男子
に比べて成長が早いでしょ?
だから、入ってみたらけっこう優秀で、チーム
ではエースで4番。
 最後には、キャプテンまでやったのね。

 そしたらお父さんはすっごく悔しがって、

「おまえが男だったらな~」

って、いつもお酒を飲んで、心から悔しそう
だった。

 私自身は、野球は嫌いじゃなかったけど、
いつまでも男子よりも優秀ってわけじゃ
ないのはわかってたから、野球は小学校
まで、って決めてたの。

 でも、私が野球をやめたら、代わりに妹が
チームに入ると思ってたのに、妹は野球を
やらず、私達が野球に行ってる間はいつも
お母さんと買い物へ行ってた。

 私、野球は好きだったけど、お母さんと
いつも楽しそうに、色んな買い物をして
くる妹が、ほんとに羨ましかった。

 でも、その頃からなんとなく
自分は長女だから親の期待に応えないと!
って、無意識に考えていたから、

「野球を休みたい」

とは言えなかった。

 お父さんは、なにが不満だったのか
わからなかったけど、週末に帰ってくる度、
お酒を飲んで、私にとてもきつく当たった。

 とりわけ勉強に関しては、とにかく1番
じゃないと気に入らなくて、いない間に
あったテストは、必ずチェック。

 100点じゃないテストに関しては、復習
のために、全問正解するまでひたすら同じ
問題をやらされた。

 それは異常なくらいの執着心で、なんだか
私に対しての怒りじゃなくて、今現在の
不甲斐ない日常の自分に対しての、怒りに
思えた。

image©“DGlodowska”

written by 透明[とうめい] ゆき

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氷の世界
10月 22nd, 2015 by yuki.o

 あんなに好きだったあさひのことが、
今では、遠い昔の出来事。

 すぐ隣りにいるのに、二人の間には、
透明な薄いガラスで分けられて、
離れているよりもずっと、ずっと
寂しさを感じる。

 孤独

 私は独りぼっち。
周りからは、いつも一緒で仲が良いと、
羨ましがられるけれど、実際は心が通じ
合わない、赤の他人。

 ううん、通じあったと思ったのは、
出会った時からの、単なる私の勘違い。

 私が感じた優しさは、ただの思い違い。

 あさひという人間は、
本当は、誰よりも冷たい人。
 
 あの人は、誰も受け入れない、
心の底から冷えきった人。

 寂しい。

こんな寂しさがあるなんて、知らなかった。

2人でいるのに、寂しさが消えない。

2人でいるから、余計に寂しい。

image©“shugakuso2”

written by 透明(とうめい) ゆき

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