P21~P30

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白人驚き
12月 16th, 2015 by yuki.o

 みんながなんとか打ち解けたのを確認して、
私自身も落ち着いたんで、あらためてまわりを見回したら、

 「あ!、あさひがいる!」

 そう、窓際の外国人ばかり5~6人の輪の中に、
一人だけ日本人の、あさひがいた。

 その輪の中のあさひは、にこやかに、穏やかに、
心から楽しそうに、みんなと話していた。

 気が付くとそんなあさひから目が話せなくなって、
しばらくの間、見つめていた。

 そしたら不意に、後ろから声をかけられた。

「どしたの?Ash[アッシュ] が気になるの?」

 その声は、さっきのみきちゃんで、
私がずっとあさひを見ているのに、
気がついたみたい。

「え!そういう訳じゃないけど、
外国人の中に、ひとりだけ日本人がいるなって・・・」

 ちょっとドギマギしながら答えた。

そしたらみきちゃん、いたずらっぽい笑顔で、

「あの子かわいいよね。
ちょっと変わってるけど」

って。

 私が、

「え?知ってるの?」

って答えると、

「うん、Ash[アッシュ] ね、4月に来たんだけど、
初めから英語が話せてね、いきなり上級クラスに
来たんだよ。
 で、その時の上級クラスって日本人がいなくて、
先生たちが気を使って、日本人を紹介しようとしたら、
「日本人と付き合いたくないので・・・」
って言って断ったんだって。
 でも、なんかアッと言う間にクラスや先生たちと仲良くなって、
気が付けば何年もここにいるような人になってたって」

 私は内心、

「へ~、あんがい社交的なんだ」

 って、変なところに関心してた。

 「どこのホストにに住んでるの?」

 私は、当然どっかのホストファミリーに住んでると思って、
みきちゃんに聞いてみると、

image©“acworks”

written by 透明[とうめい] ゆき

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どや!
12月 15th, 2015 by yuki.o

 なんたって、

 

「くじ引き」

 そう、お盆や年末に、デパートなんかでやる
あの、ガラガラ・ポン、と同じ「くじ引き」だったんだって。

 もうびっくり!
日本じゃ考えられないよねー。
詳しい方法は、わからなかったみたいだけど、
くじ引きってことは、わかったみたい。

 なんでも、費用は全額タダ!
そう、衣食住から、学費まですべて国持ち。

 だから、貧富の差が激しいブラジルでも、
サッカー以外の「ブラジリアンドリーム」
のひとつで、けっこう倍率が高かったみたい。

 私も、そんなことがあるなんて、ほんとに驚いて、
ワインの入ったプラスティックのコップを、
落としそうになっちゃった。

 「へー、国が違うとありえないことがあるんだね。
アンジェルはきっと貧乏なんで、一攫千金狙いなんだろね」

 って、寧子に言ったら、

「ううん、お父さんは外交官だって」

 それを寧子に聞いて、2度びっくり!

 「お金持ちだよね?」

 って、私が寧子に聞いたら、
寧子もおなじ質問をしたみたいで、

 「くじ引きは公平だから、誰が応募したって良いんだよ!」

 って、アンジェルが全然悪びれないで、
当然だと言わんばかりのドヤ顔で答えてくれたって。

 そりゃ、誰にでも平等なはずのくじ引きだけど、
お金に苦労していない、外交官の息子さんに
当たる必要はないと思ったよ。

 だから、ブラジリアンはいつまでたっても、
貧富の差がなくならないんだと、
似合わないことを、考えちゃった。

 それも、アメリカにきたおかげかも!
とにかく、引っ込み思案だった、
No English の日本人学生も、
少しだけど、国際化の扉が開いたみたいで、
ホッとひと安心。

image©“RyanMcGuire”

written by 透明[とうめい] ゆき

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ブラジル男
12月 14th, 2015 by yuki.o

 ひとしきりみきちゃんと盛り上がって、
ふっと、自分がなんでここにいるのか、
思い出して、我に返った。

「あ、みんなをInt’l studentパーティーに
連れてきたんだ!」
 
 そう、みきちゃんの、あまりに素敵なお話に、
英語が話せない寧子(やすこ)達、日本人の友達を、
Int’l studentパーティーに連れてきたことを、
すっかり忘れちゃってた!

「みんなどこかな?」

 あたりを見回すと、日本人らしき集団は、
どこにも見当たらなかった。

「もしかして、帰っちゃったかも?」

 急に心配になって、いったん寧子のホストに
帰ろうとした時、入口付近でなんだか賑やかな
集団を見つけた。
 
 それは、一緒に来た寧子と男友達2人と、
ブラジルから来た”アンジェル”がお酒を飲んで
とっても盛り上がってる所だった。

「へ~、私がいなくても全然平気じゃん」

 ちょっとがっかりしたり、ホッとしたり、
少し複雑な感じだった。

 「なに話してんの?」

 聞いてみると、アンジェルはブラジルから
来たんだけど、やっぱり英語がぜんぜん
話せなくて、ひたすら飲んで踊ってたんだって。

 でも、さすがに疲れたから帰ろうと思ってたところで、
同じ感じの寧子達と意気投合して、
日本語とポルトガル語と、たくさんの
ボディー・ランゲージで、コミュニケーションを
取ってたんだって。

「やはりアルコールのなせる技か!
これぞ、国際化!習うより慣れろ!
言葉なんて、気合と根性でなんとでもなる!」

 こんなことって、日本にいたんじゃ
絶対にないことだから、寧子達も喜んでた。

 そのあと、寧子達に聞いた話だと、
なんでも、アンジェルは「国が主催する留学プログラム」で、
来たんだって。

 でも、その選抜方法が、日本じゃ信じられない物。

written by 透明[とうめい] ゆき

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ハート
12月 13th, 2015 by yuki.o

“Yes, I will marry you”
(はい、もちろんOK!)

「え?それで決めちゃったの?」

って聞いたら、

「うん、そう。
だって、すごくいい人だったから」

 そりゃね~、誰だって狙った獲物を手に入れるまでは、
必死に何でもするでしょー?
それを過ぎたら、
”釣った魚には、餌はやらない!”
ってなりかねないし。

 だってねー、出会って一ヶ月。
しかも、アメリカに住んでる、アメリカ人。
自分は、来てまだ1ヶ月。
不安になるし、ホームシックにだってなるかも?
そんな時にたまたま優しくされただけの男の人にいきなり、

「結婚してください!」

って言われただけであっさり、

「はい、結婚します!」

なんて、普通の神経じゃ考えられないでしょ?

 それに、学校の先生が言ってたけど、
来て一ヶ月間はハネムーン期間って言って、
ふわふわ、そわそわ、何も手につかないのは、
結婚と海外留学はよく似てるんだって。

 みきちゃんの場合はまさにそれ!

 来て一ヶ月、見知らぬ土地で、
アッと言う間に時間が過ぎて、
やっと慣れてきたかな?って時でしょ?
やっぱり、ダメなんじゃないかな?
って思ったのね。

 もちろん、みきちゃんにそう言ったら、

「運命感じたんだもん」

って、素敵な笑顔で答えられちゃった。

 ああ、なんて素敵!
誰でも夢見る 「白馬の王子様」
まさにそんな感じなんだろうな~

 で、「それから2年以上経つけど、
いまでも同じ気持なの?」

 ってみきちゃんに聞いたら、

「ううん、それ以上に好きになっちゃった」

 その時の顔を見たら、
それだけで、全部理解できた。
本当に好きなんだなー

 それ以上は言うこと無くて

「おめでとう、良かったね~」

って私も、心からお祝いの言葉とともに、
自分まで幸せな気持ちが広がった。

「私が夢見た人生が、今そこにある」

 それが、私のこれからのアメリカ滞在を
たくさんの希望に変えてくれたんだ。

written by 透明[とうめい] ゆき

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テニスマン
12月 11th, 2015 by yuki.o

 なにを言ってるんだい、僕はみきのそばから離れないよ!
それに、ミキのためならどんなことでもするよ!」

そこでミキちゃん、 初めて

「ん?なんか違うぞ?」って気がついた!

やっぱり天然だよね。
いくら学校から言われたって、
1ヶ月も常にそばから離れないで、
細々世話を焼いてくれるなんて、
普通なら一週間くらいで、気がつくじゃない?

そうじゃなくても、

もしかしたら、ストーカー?

なんて思っちゃったりして、
むしろ怖くなっちゃったりするよね?

 たしかにジョンは背は高いし(190cmくらい)、
黒髪ブルーアイのちょーイケメン。

 しかも、テニスプレーヤーのスポーツマン。
学校もテニスの特待生で他の州から来てるんだって。
 で、今年卒業したら、プロになることが決まってるって、
ちょ~エリート。

 そんな人だから、アメリカ人だって、
狙ってる人はたくさんいたと思うよ?

 なのに、一ヶ月もべったり隣りにいたのに、
その理由に気が付かないミキちゃんて、
やっぱり天然だよね。

 それが、

「ミキのそばから離れないよ!」

って聞いて初めて、

「あ!もしかしたらこの人、アピールしてる?」

なんて、おそ! 遅いよね~
でも、ジョンはそんなところが気に入ったのかもね。

 しかも、

「ジョンはもしかして、私のことが好きなの?」

って、聞いちゃったんだって!

 聞いてて私のほうが、恥ずかしくなっちゃった。
そしたらジョンは、

 ”Of course, Please marry me?”
 「もちろんだよ、僕と結婚してくれないか?」

って、こっちもストレートに質問で返したって。

 で、なんとそれまでジョンのことを、
”ただのいい人”ってしか見てなかったミキちゃんの返事は、

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黒髪guy
12月 9th, 2015 by yuki.o

 それがね、ジョンと出会ったのは、大学の講義で。
みきちゃんは、たんに英語の勉強をしたかっただけだから、
大学に入学するつもりはなかったの。

 だけど、語学学校の目的は、最終的には

「大学入学」

 だから、クラスが進んで上級になると、
必然的に大学の講義に出なきゃならなくなるわけ。

 ってわけで、大学に行くつもりがなくても、
大学の講義に出てたんだって。

 そこで、問題の!じゃなくて、
素敵な”ジョン”と出会うわけ。

 何となく分かるでしょ?
そう、もちろんジョンの一目惚れ。

 アメリカ人のジョンにとって、
少し小柄な、(って言ってもミキちゃんは身長164cm!)
みきちゃんは、それだけで可憐に見えたらしいい!

 しかも、そんな細くて可憐な日本人が、
なんのためらいもなく、わからないところを、
どんどん質問して、時には講義が終わっても、
さらに教授の後にくっついて、
質問攻めにしてる姿を見て、

「僕が助けて上げなければ!」

って、思い込んだんだって。

 それから、ジョンの猛アタックが始まった!
講義が始まる前は、最前列の席を二人分確保。

 講義中は、隣りに座って、逐一解説して、
講義が終わったら、教授を教室に足止めして、
ミキちゃんの質問タイムを作る。

 みきちゃん、初めはまじめに勉強するつもりだったから、
そんなジョンの行動を、

「ずいぶん親切な人だな?
学校に言われてエスコート役してくれてるのかな?」

って、”学校から言われた義務”で、
としか思ってなかったって。

 みきちゃん、ちょっと天然?
でも、初めて会ってから、1ヶ月くらいずっと、
世話を焼いてくれてたから、

「そろそろ一ヶ月だし、だいぶ学校にも慣れたから、
もう一人で大丈夫。もう良いよ?」

って、言ったんだって。

 そしたら、

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婚約指輪
12月 2nd, 2015 by yuki.o

 ミキちゃんて、大学の英文科を出て、
普通に外資系の製薬会社に就職して、
5年働いた後、こっちに来たんだって。

 もともと英語に興味があったから、
大学は英文科に行ったんだけど、
外資系の製薬会社に就職した時に、
あまりに、英語が使えなくて、
一念発起して、お金を貯めて、
海外英語留学したんだって。

 外資系の製薬会社だからって、
英語が話せないといけない訳じゃなくて、
もちろん、日本法人だから、
99%は日本語で話す。

 でも、本社から重役が来たときとか、
海外の取引先に連絡する時は、もちろん英語。

 もちろん専門の部署があるんだけど、
ちょっとした会話や、電話の取次なんて、
いちいちそんなところに電話を回してたら、
怒られちゃうから、そんなちょっとした英会話は、
できると便利だった。

 それでも、ほとんどの人は、
電話をとった瞬間、

「誰か~、相手外人!」

なんて、感じだった。

 そこで、会社終わりに英会話に通ってみたら、
ちょっと自信がついて、会社で電話をとった時、
思い切って話してみたら、

「通じた!」

この時の感動は、2年以上経った今でも、
鮮明に思い出せるって。

 それから、しばらく仕事しながら、
英会話に通っていたけど、
どうしても本格的に勉強したくて、
今に至るって。

 それがどうして、ジョンと結婚?

image©“婚約指輪【エンゲージリング選びに迷ったら?ここでチェック!】”

written by 透明[とうめい] ゆき

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花嫁
12月 1st, 2015 by yuki.o

「Hi, ここに来て長いんですか?」

そしたら、

「うん、もう2年半くらいかな?」
って返事。
それが、最初のおしゃべり。

よかった、日本人だった!

 その、同じ年に見えた女の子は、
”ミキちゃん”って名前で、
なんと、28歳!
私よりも、9歳も上だった!

 アメリカにいる人は、
みんなあんまりお化粧してないから、
すっごく童顔に見える。

 それでも、とっても素敵で、
かわいい人だったのね。

 そしたら、向こうから、

「最近きたの?」

って、話しかけてくれた。

 そのまま、しばらく話してたら、
その子は、2年半前に来たけど、
1年位してから、アメリカンの
”ジョン”って名前の彼氏ができて、
半年前から一緒に住んでるんだって!

 いまは、”ジョン”と、”アンディー”って名前の
黒いラブラドール・レトリバーと
2人と1匹で住んでて、
お互いの両親にも挨拶が済んでて、
来年の6月に結婚するから、
学校を休学して、花嫁修行中なんだって!
いいな~、ジューンブライド!

 つまり、いまは婚約中!
左手の薬指のリングが光ってた。
羨ましい!

 私が思い描いていた、理想の人生を、
その通りに歩いている人がいるなんて!

 この時は、ほんとに興奮して、
まわりの友達のことなんか、
すっかり忘れて、出会ってから、
結婚するまでの経緯を、
こまごま質問しちゃった。

 そんなプライベートな事なのに、
嫌な顔しないで、しっかり応えてくれた事に
”この人はほんとに素敵な人なんだな!”
って、2度驚いた。

image©“sutipok”

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国際パーティー
11月 29th, 2015 by yuki.o

 最初のイメージに圧倒されて、
思わず引いちゃったけど、
それでも、後ろの友達に後押しされるように、
ずんずん中に入って行くと、
そのホールには、結構な人数が、
入ってた。

 しばらくして、怪しげな暗さにやっと目が
パチッと開いてきて、よーくあたりを見回すと、
そこは、ブラックや南米系、チャイニーズ、
なんかのオリエンタルとか、
ほんとに多種多様の人種がペチャクチャしてた。

Oh my goodness!

 日本人の友達みんなと顔を見合わせて、
ほんとにびっくり!

 アメリカに来てから、
ホストファミリー以外に学校で出会う人は、
大学のアメリカ人学生か、みんな日本人で、
こんなにたくさんの留学生がいたなんて、
全然想像できなかった。

 ざっと見渡して、50人位。
その中にはちらほら日本人らしき人もいて、
当然みんなが英語でペラペラ。

 ここが、海外ってことを、グサッと思い知らされた。
あ、いい意味でね。

「「すごいね~」

 それがみんなの感想。
日本人の友達は英語ができないから、
ただ、ただ、圧倒。

 思わず見とれてた私も、はっ、と気がついて、
とりあえず、近くにいた同じ年っぽい、
日本人風の女の子に、日本語で、話しかけてみた。

image©“COCOYA Intenational Party”

written by 透明[とうめい] ゆき

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サルサ
11月 25th, 2015 by yuki.o

 中は薄暗くて、よく見えない。
おまけに、聞き慣れない音楽が、
ガンガンかかっていて、
すっごく、怪しげなイメージ。

 よくテレビで、麻薬の取り締まりで、
そんなパーティーに踏み込む映像が目に
浮かんだ。

やばいとこに入っちゃった!

 それが第一印象。

 それでも、ほかの日本人の友達のてまえ、
後戻りはできないから、
勇気を出して、中に入ってみた。

 そしたら、部屋の中心では、6人が踊ってた。
よーく見ると、やっぱり中南米の人達。
あとで聞いたら、やっぱりブラジル人だった。

 で、音楽の種類は”サルサ”って言ってた。
なんでも、中南米の国々でポピュラーな音楽。

 踊りの感じは、二人ペアで腰が密着!
日本のイメージだと、タンゴかな?
でも、圧倒的に早い!

 ブラジル人の男女二人のサルサダンスは
ほんとに凄い!

 二人とも腰をくねくねさせながら、
すっごくセクシーな感じで、素敵だった。

 入っていきなりそんな雰囲気だったから、
これぞ、アメリカ!

 って、私は思った。
なんだか、暗くて

 そんな雰囲気に圧倒されながら、
部屋の奥に入って行くと、
踊っているのはその人達だけで、
あとはまわりで、お酒を飲んでた。


Copyright©reken77:by YouTube

image©“赤穂美紀blog”

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